道路が引き起こす野生動物に対する負の生態的影響の中にバリアー効果というのがあります。
バリアー効果のバリアーとは(barrier)=障壁のことを指します。つまりバリアー効果とは道路をはじめとした線状的インフラ施設によって障害が生まれる効果のことを言います。
具体的にどのような障害が生まれるのか?
まず最初にバリアー効果によって移動が制限、阻害されるという障害が生まれます。そして移動が制限、阻害されることによって生息地の分断化が起きます。
わかりやすく言うと転々と餌や繁殖相手を探すために生息地を変えながら生活をしていた生物がいたとする。
しかし、道路や線路のような長い施設があると下の図のように道路の向こうにわたるのが困難になってしまいます。これがバリアー効果です。
生息地の分断化により他地域との個体との交配が難しくなり、近い遺伝子を持った個体との交配しかできないようになってしまいます。(地理的隔離)
つまり、バリアー効果によって移動が制限され遺伝的流動の分断を促進されるということになります。
この遺伝的流動の分断によって遺伝子が偏り個体群サイズの減少が起きるということにもなります。
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